フランス緑の党とニュー・ポリティクス――近代社会を超えて緑の社会へ

畑山敏夫 著
ISBN:978-4-905497-04-2、 A5判並製、252頁、本体価格2,400円、2012年刊


政治的エコロジーとは何か。ニュー・ポリティクスとは何か。
「緑の党」が国政の場に登場していない日本において「フランス緑の党」の結成から発展過程をつぶさに観察することに、どんな意義があるのか。
1984年に登場したフランス緑の党。その起源から、国政参入までのプロセス、現実政治へのコミットメントなどを実証的に分析しながら、その思想と運動の特徴や時代的な意味についても考察。
ヨーロッパ各国のエコロジー政党にも随所で言及。

「本書を通して、エコロジー運動や政党の登場のもつ現代的意味を理解していただけることを期待している」(まえがきより)
 


【著者】畑山敏夫(はたやま・としお)
佐賀大学経済学部教授。1953年生まれ。大阪市立大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学、法学博士。著書に『現代フランスの新しい右翼――ルペンの見果てぬ夢』(法律文化社 2007年)、『包摂と排除の比較政治学』(共著、ミネルヴァ書房 2010年)など。


 【目次】
まえがき
第1章 政治的エコロジーとは何か
第2章 ニュ-・ポリティクスとしての政治的エコロジー
第3章 フランス緑の党の結成と発展
第4章 フランス緑の党の成功と変容――現実政治のなかの政治的エコロジー
第5章 政権に参加したフランス緑の党――現実政治との格闘
補論 緑の政治から見たフランス社会党
第6章 フランス緑の党の新世紀――緑の党から「ヨ-ロッパ・エコロジー」へ
終 章 緑の社会へ――ユートピアでもエコロジー的近代化でもなく
参考文献一覧
あとがき