趙烈文のみた清末の中国社会
浅沼かおり 著
ISBN:978-4-905497-93-6、A5判上製、360頁、本体価格4,500円、2021年刊
太平天国鎮圧における最大の功労者・曾国藩の幕僚として知られる趙烈文の著した日記や家譜を通して、清代末期の中国社会を考察する。
【著者】浅沼かおり(あさぬま・かおり)
共立女子大学国際学部教授。1964年、東京生まれ。
東京都立大学大学院社会科学研究科政治学専攻博士課程中退。博士(政治学)。専門は中国政治史。
主な業績に、『農業集団化政策決定までの政治過程(1949-55年)――国家形成期の毛沢東』(アジア政経学会、現代中国研究叢書第31冊、1994年)、「中央-地方関係の政治化――1958年を事例として」(岡部達味編『グレーター・チャイナの政治変容』勁草書房、1995年)、「清末の中央官制改革――戊戌から丙午まで」(坂本一登・五百旗頭薫編『日本政治史の新地平』吉田書店、2013年)がある。
【目 次】
序 章 『能静居日記』と『常州観荘趙氏支譜』
第一章 祖先――常州観荘趙氏の歴史
第一節 清官・趙申喬
第二節 太原公・趙鳳詔
第三節 清末までの盛衰
第二章 幕僚時代――曾国藩との日々
第一節 生い立ち
第二節 入幕
第三節 太平軍との戦い
第四節 師弟
第三章 地方官時代――直隷の宦海
第一節 磁州
第二節 前任知州の後始末
第三節 天津教案
第四節 保定
第五節 易州
第四章 隠遁生活――江南の郷紳
第一節 家
第二節 旅
第三節 庭
終 章 その後の趙園