カザルスと国際政治――カタルーニャの大地から世界へ

細田晴子 著
ISBN:978-4-905497-13-4、四六判上製、262頁、本体価格2,400円、2013年刊

スペイン、フランス、アメリカ、プエルトリコ…
米西戦争、第一次世界大戦、スペイン内戦、第二次世界大戦、冷戦、ヴェトナム戦争…
激動する世界を生きた偉大なるチェリストの生涯を丹念に追う。音楽と政治をめぐる研究の新境地。


【著者】細田晴子(ほそだ・はるこ)
日本大学商学部助教。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科卒業。スペイン国立コンプルテンセ大学歴史学博士。外務省に入省、在スペイン日本国大使館などに勤務。早稲田大学国際教養学部などを経て2011年より現職。主な著書に『戦後スペインと国際安全保障――米西関係に見るミドルパワー外交の可能性と限界』(千倉書房、2012年)、『現代スペインを知るための60章』(共著、明石書店、2013年)


【目 次】
第1章 カタルーニャから世界へ 一八七六年〜
(カタルーニャのポジション――ローカルでありグローバル、山と海の間/二つの側面を持つカタルーニャ-社会階層の分裂化 ほか)
 
第2章 フランス亡命下のカザルス 一九三九年〜
 (カザルスと宗教/スペインの頭脳流出と知識人ネットワーク ほか)
 
第3章 プエルトリコのカザルス 一九五七年〜
 (米国とプエルトリコ/平和への願い――プエルトリコから世界へ ほか)
 
第4章 世界からカタルーニャへ 一九六四年〜
 (世界平和とカザルス/カザルスの遺産 ほか)


【書評・紹介】
≪日本図書館協会選定図書≫(第2876回 平成25年9月25日選定)
●『北海道新聞』(2013年9月15日)
「多数の資料で裏付けた軌跡は、政治的存在としてのカザルスを描き出す。」(編集委員 関正喜氏)
●『国際政治』192号(2018年)、評者:芝崎祐典氏