平和構築へのアプローチ――ユーラシア紛争研究の最前線

伊東孝之 監修、広瀬佳一・湯浅剛 編
ISBN:978-4-905497-18-9、A5判並製、440頁、本体価格3,800円、2013年刊

ポスト冷戦期の紛争と平和――
紛争研究の方法、地域紛争の態様、課題、日本の歩むべき道を専門家が多角的に論じる。


【編者・執筆者】
伊東孝之(いとう・たかゆき) 北海道大学・早稲田大学名誉教授 
広瀬佳一(ひろせ・よしかず) 防衛大学校教授
湯浅 剛(ゆあさ・たけし) 防衛研究所主任研究官
小笠原高雪(おがさわら・たかゆき) 山梨学院大学教授
古澤嘉朗(ふるさわ・よしあき) 関西外国語大学専任講師
久保慶一(くぼ・けいいち) 早稲田大学准教授
窪田悠一(くぼた・ゆういち) 新潟県立大学専任講師
江﨑智絵(えざき・ちえ) 防衛大学校准教授
山本哲史(やまもと・さとし) 東京大学大学院特任准教授
林忠行(はやし・ただゆき) 京都女子大学教授・北海道大学名誉教授
吉留公太(よしとめ・こうた) 神奈川大学准教授
立山良司(たてやま・りょうじ) 防衛大学校名誉教授・日本エネルギー経済研究所客員研究員
岸田圭司(きしだ・けいじ) 東京外国語大学大学院生
稲垣文昭(いながき・ふみあき) 慶應義塾大学特任准教授
小山雅徳(おやま・まさのり) 同志社大学大学院生
安藤友香(あんどう・ゆか) 大阪大学大学院助教
山田裕史(やまだ・ひろし) 日本学術振興会特別研究員PD(東京大学)
東島雅昌(ひがしじま・まさあき) ミシガン州立大学大学院生
クロス京子(くろす・きょうこ) 神戸大学大学院生
袴田茂樹(はかまだ・しげき) 新潟県立大学教授・青山学院大学名誉教授
上杉勇司(うえすぎ・ゆうじ) 早稲田大学准教授


≪目次≫

はじめに【伊東孝之】
第I部 紛争研究の方法――現状と可能性

第1章 国家・地域・国際社会――安全保障論の射程【小笠原高雪】
第2章 『平和への課題』以降の平和構築研究の歩み【古澤嘉朗】
第3章 平和政策の比較政治学――計量分析と数理モデルによる政策効果の研究【久保慶一】
第4章 内戦の発生原因とメカニズム――計量分析を中心に【窪田悠一】
第5章 紛争と危機管理政策――国際交渉学の観点から【江﨑智絵】
第6章 国際法における武力紛争法の展開と国際人権法【山本哲史】

第II部 冷戦後の地域紛争の展開

第7章 欧州の民族紛争は「過去のもの」となったのか―――チェコとスロバキアの事例から【林忠行】
第8章 ボスニア紛争とヨーロッパの危機管理――NATOを中心に【広瀬佳一】
第9章 「対テロ戦争」と長期化するアフガニスタン戦争――アメリカによる南アジア・中東地域秩序の軍事的再編【吉留公太】
第10章 「アラブの春」と中東の変動――イスラーム主義の台頭と長期化するシリア内戦【立山良司】
第11章 「クルド人問題」から「クルディスターン問題」へ――イラクにおける「自決紛争」の終焉【岸田圭司】
第12章 資源小国のエネルギー政策――キルギスとタジキスタンから見た中央アジア【稲垣文昭】

第III部 残された課題――復興・移行期正義・民主化

第13章 コソボにおけるセルビア人問題と治安ガバナンス【小山雅徳】
第14章 東ティモール警察改革における外部関与とオーナーシップ【安藤友香】
第15章 内戦後のカンボジアにおける平和構築――国軍改革を中心に【山田裕史】
第16章 中央アジアの政治変動――権威主義政治と選挙の多様性【東島雅昌】
第17章 紛争後の社会が求める正義とは何か――国際正義と現地正義の相克【クロス京子】
第18章 紛争による強制移動と規範――難民流出の多様化への対応をめぐって【山本哲史】

第IV部 日本はユーラシアのプレーヤーたりえるか

第19章 日本とロシア・ユーラシア――私の経験的政策論【袴田茂樹】
第20章 「平和協力国家日本の構想」再考【上杉勇司】
第21章 日本にとってユーラシアとは――変化する国際環境と内政を見据えて【湯浅剛】

索引(事項、人名)


【書評・紹介】
≪日本図書館協会選定図書≫第2894回 平成26年2月12日選定