沖縄現代政治史――「自立」をめぐる攻防
佐道明広 著
ISBN:978-4-905497-22-6、A5判上製、223頁、本体価格2,400円、2014年刊
沖縄対本土の関係を問い直す!
「負担の不公平」と「問題の先送り」の構造を、歴史的視点から検証する意欲作。
「沖縄問題」とは何か、沖縄と本土の関係はどうなっているのか。10年以上沖縄に通い続ける著者が多角的に分析。
【著者】佐道明広(さどう・あきひろ)
中京大学総合政策学部教授
1958年福岡県に生まれる。1983年学習院大学法学部卒業。1989年東京都立大学大学院社会科学研究科政治学専攻博士課程単位取得。博士(政治学)。
主な著書に『戦後日本の防衛と政治』(吉川弘文館、2003年)、『戦後政治と自衛隊』(吉川弘文館、2006年)、『「改革」政治の混迷 1989~(現代日本政治史⑤)』(吉川弘文館、2012年)など。
【目 次】
はじめに――問題の所在
第1章 返還後の沖縄「統治構造」の形成
第2章 「国際都市形成構想」をめぐる政治力学
第3章 保守県政下の沖縄
第4章 与那国自立構想をめぐる政治
終 章 「沖縄対政府」関係とは何か
「差別」を助長する「不毛の言説」――少し長めの「あとがき」
あとがき
関連年表
人名索引
【書評・紹介】
●『琉球新報』(2014年8月10日)
“…本土の言論や政治の沖縄に対する姿勢の劣化を憂える著者の論説は、再び政治の季節を迎えている沖縄の将来を考える上で、貴重な示唆を含んでいる。”(江上能義氏・早稲田大学教授)
●『図書新聞』(2014年9月6日)
“…沖縄問題の類書は数多いが、本書はイデオロギー的に国防や沖縄独立を唱える立場から距離を置き、沖縄がどのように現実的な問題を抱えながら、辺境での自立を模索してきたかを明らかにしている。その視点は新鮮である。”(山﨑孝史氏・大阪市立大学教授)
●『公明新聞』(2014年5月26日)
“・・・本土の安全保障上の論理だけで沖縄を見るのではなく、歴史的に琉球が栄えてきた貿易立国の論理に再び焦点を当てなければ沖縄の未来は保証されないことを、本書は伝えている。”(柳澤協二氏・国際地政学研究所理事長)