心のレジリエンス――物語としての告白
(原題:Je me souviens…)

ボリス・シリュルニク 著、林昌宏 訳
ISBN:978-4-905497-26-4、四六判上製、136頁、本体価格1,500円、2014年刊

1944年、ユダヤ人一斉検挙の夜、ボルドーで逮捕された
6歳の少年は、ひそかに脱出し生き延びた……
精神科医となった著者が、逃亡後を過した村を訪ねながら、封印された感情をよみがえらせる。
『憎むのでもなく、許すのでもなく』の原型となった1冊!


【著者】ボリス・シリュルニク(Boris Cyrulnik)
1937年、フランスのボルドーにてポーランド系ロシア移民の子どもとして生まれる。5歳のときに、ユダヤ人一斉検挙により両親を失う。本人も6歳のときにフランスの警察に逮捕されるが、強制収容所へ移送される寸前のところで逃走する。戦後、経済的に恵まれない環境にもかかわらず、猛勉強してパリ大学医学部に進学し、念願の精神科医になる。臨床の傍ら、強制収容所から生還した者たちや、途上国の恵まれない子どもたちの支援活動も行う。学術論文以外にも、一般書を多数執筆している。フランスでは、ベストセラー作家であり、トラウマの権威である。邦訳されているものに『妖精のささやき』(塚原史、後藤美和子訳、彩流社)などがある。

【訳者】林 昌宏(はやし・まさひろ)
1965年生まれ。立命館大学経済学部卒業。翻訳家として多くの話題作を提供。
訳書にベルトラン・ジョルダン『自閉症遺伝子』(中央公論新社)、ダニエル・コーエン『経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える』、ジャック・アタリ『21世紀の歴史』(ともに作品社)、アクセル・カーン『モラルのある人は、そんなことはしない』、ドミニク・カルドン『インターネット・デモクラシー』(ともにトランスビュー)、G.エスピン・アンデルセン『アンデルセン、福祉を語る』(NTT出版)など多数。