ニコス・プーランザス 力の位相論――グローバル資本主義における国家の理論に向けて

柏崎正憲 著
ISBN:978-4-905497-35-6、四六判上製、520頁、本体価格5,800円、2015年刊

忘れ去られたマルクス主義者の議論を、新進気鋭の研究者が大胆に読み解く!
【著者】柏崎正憲(かしわざき・まさのり)
東京外国語大学世界言語社会教育センター特任助教。1983年生。東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士後期課程修了、博士号取得。
近著に「埋め込まれた帝国間対立――欧州統合におけるヘゲモニーと国家性の研究」(東京外国語大学海外事情研究所『クァドランテ』第15号、2013年)、「新自由主義国家をめぐる神話に抗して――ラルフ・ミリバンド『現代資本主義国家論』」(三宅芳夫・菊池恵介編『近代世界システムと新自由主義グローバリズム』作品社、2014年)など。

【目 次】
序論

第Ⅰ部 社会と国家 力の位相論に向けて
第1章 上部構造の相対的自律、または位相論的アプローチ
第2章 国家における特殊なものと一般的なものの二重性
第3章 国家における強制と同意の二重性
 補論1 サルトルとプーランザス
 補論2 アルチュセールとプーランザス

第Ⅱ部 階級的力関係の物質的凝縮としての国家 資本主義的支配について
第4章 力の場としての経済
第5章 社会的分業と国家
第6章 国民国家と資本主義

第Ⅲ部 グローバル化と国民国家 その二元論的把握をこえて
第7章 資本の国際化と国民国家
第8章 世界秩序と国民国家、または調整学派および新グラムシ派への迂回
第9章 グローバル資本主義における世界秩序と国家

第Ⅳ部 国家体制と社会勢力 情勢の解読を目指して
第10章 政治危機と国家体制
第11章 例外体制
第12章 権威的国家主義

第Ⅴ部 変革の条件 人間的解放をめぐって
第13章 下からの組織化
第14章 民主主義と社会主義
第15章 解放の主体と条件

結論
あとがき
参考文献
ニコス・プーランザス関連年譜
事項索引
人名索引