共和国と豚
LA RÉPUBLIQUE ET LE COCHON
ピエール・ビルンボーム 著 村上祐二 訳
ISBN:978-4-905497-89-9、 四六判上製、286頁、本体価格2,900円、2020年刊
良き市民であるためには、同じ食卓で同じ料理を食べなければならないのか」
共食の政治・文化史を通して読み解くフランス・ユダヤ人と共和国
――フランスという国の特質は何か――
共食の政治・文化史を通して読み解くフランス・ユダヤ人と共和国
――フランスという国の特質は何か――
【著者】ピエール・ビルンボーム(Pierre Birnbaum)
1940年生まれ。専門は政治社会学、フランス近代史。パリ第1大学とパリ政治学院で教授を務めながら、ニューヨーク大学やコロンビア大学でも教鞭を執り、現在、パリ第1大学名誉教授。
主な著書に、Les Sommets de l’État, Seuil, 1977(1994)〔田口富久治監訳、国広敏文訳『現代フランスの権力エリート』、日本経済評論社、1988年〕; Le Peuple et les gros. Histoire d’un mythe, Grasset, 1979(Genèse du populisme. Le peuple et les gros, Pluriel, 2012); Les Fous de la République. Histoire politique des Juifs d’État, de Gambetta à Vichy, Fayard, 1992(Seuil, 1994); La France imaginée. Déclin des rêves unitaires ?, Fayard, 1998(Gallimard, 2003); Le Moment antisémite : un tour de la France en 1898, Fayard, 1998(2015); Les Deux maisons. Essai sur la citoyenneté des Juifs(en France et aux États-Unis), Gallimard, 2012 ; Léon Blum: Prime Minister, Socialist, Zionist(Jewish Lives), Yale University Press, 2015 ; Sur un nouveau moment antisémite, Fayard, 2015 ; Les Désarrois d’un fou de l’État. Entretiens avec Jean Baumgarten et Yves Déloye, Paris, Albin Michel, 2015 ; La Leçon de Vichy. Une histoire personnelle, Paris, Seuil, 2019(邦訳が吉田書店から刊行予定)などがある。その他,ベルトラン・バディとの共著が、『国家の歴史社会学〔再訂訳版〕』(小山勉、中野裕二訳、吉田書店、2015年)として刊行されている。
【訳者】
村上祐二(むらかみ・ゆうじ)
1978年生まれ。京都大学文学部准教授。専門はフランス文学。著書にLa Grande Guerre des écrivains, Paris,Gallimard, 《Folio classique》,2014 (全テクスト選定と解説、構成、注釈を担当) ; Proust et l’acte critique, Paris, Champion, 2020 (Guillaume Perrierとの共著)など。
1978年生まれ。京都大学文学部准教授。専門はフランス文学。著書にLa Grande Guerre des écrivains, Paris,Gallimard, 《Folio classique》,2014 (全テクスト選定と解説、構成、注釈を担当) ; Proust et l’acte critique, Paris, Champion, 2020 (Guillaume Perrierとの共著)など。
【目 次】
序 論 豚の回帰
第1章 啓蒙と食
――「私たちはあなたがたと一緒に食べるわけにはまいりません」(モーゼス・メンデルスゾーン)
第2章 革命期
――「ノウサギを食べること、それもあなたがたと一緒に食べることを私に強いる法律があるとでもいうのでしょうか」(クレルモン=トネール伯爵)
第3章 革命から革命へ
――革命時の宴会、市民権、食
第4章 絶対共和国
――サロモン・レーナック、ユダヤ教改革、食に関する「迷信」
第5章 スイスの青天の霹靂
――儀礼的屠殺禁止の問題
結 論 想像上の内的境界線の上で
訳者解題 食卓のざわめき――ピエール・ビルンボームからプルーストへ
【書評・紹介】
▶「紀伊國屋じんぶん大賞2021 読者と選ぶ人文書ベスト30」 23位(2020.12.25)
●『日仏政治研究』第16号(2022年)、評者:芝健介氏・東京女子大学名誉教授
●『朝日新聞』(2020年12月12日)、評者:石川健治氏・東京大学教授
●『読売新聞』(2020年10月25日)、評者:苅部直氏・東京大学教授
●『週刊読書人』(2021年2月5日号)、評者:寺田寅彦氏・東京大学教授