米国と日米安保条約改定―沖縄・基地・同盟
山本章子 著
ISBN:978-4-905497-53-0、四六判上製、263頁、本体価格:2,400円、2017年刊
アメリカは安保改定にどう向き合ったのか。アイゼンハワー政権内で繰り広げられた議論を丹念に追いながら、日米交渉の論点を再検討する。
【著者】山本章子(やまもと・あきこ)
1979年北海道生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。第一法規編集者を経て、現在、沖縄国際大学非常勤講師。共著に、『沖縄と海兵隊――駐留の歴史的展開』(旬報社、2016年)、主要論文に、「米国の海外基地政策としての安保改定――ナッシュ・レポートをめぐる米国政府内の検討(『国際政治』第182 号、2015年11月)など。
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【目次】
序論
1 課題と視角
2 アイゼンハワー政権の冷戦戦略
3 本書の構成
4 使用する史資料
第1章 極東米軍再編と在日・在沖米軍基地
はじめに
1 朝鮮戦争休戦と極東米軍再編計画
2 ジュネーヴ休戦協定と第一次台湾海峡危機
3 海兵隊の沖縄移転
4 在日・在沖米軍基地の役割の変化
小括
第2章 米国の海外基地政策の展開
はじめに
1 アイゼンハワー政権における基地協定の再検討
2 日米両政府による安保改定検討
3 オーストラリアから見た日米関係
4 安保改定の障害
5 日本政府の沖縄援助――援護法適用を事例として
小括
第3章 ナッシュ・レポートから改定交渉へ
はじめに
1 ナッシュ・レポート
2 スプートニク・ショックに対する日本の反応
3 米国政府内のナッシュ・レポート検討と安保改定
4 在日米軍基地の再定義
小括
第4章 安保改定交渉の帰結
はじめに
1 安保改定交渉の流れ
2 新安保条約の沖縄への適用
3 事前協議制
4 行政協定の全面改定
小括
結論
1 アイゼンハワー政権の海外基地政策
2 安保改定の代償
3 一九六〇年代以降の在日・在沖米軍基地
4 今後の課題
あとがき
関連年表
参考文献
註
索引
【書評・紹介】
《第3回日本防衛学会猪木正道賞 奨励賞受賞》
●『読売新聞』(2017年6月11日)書評欄、評者:奈良岡聰智氏・京都大学教授
●『沖縄タイムス』(2017年7月1日)、評者:植村秀樹氏・流通経済大学教授
●『琉球新報』(2017年6月25日)、評者:我部政明氏・琉球大学教授
●『公明新聞』(2017年8月7日)、評者:佐道明広氏・中京大学教授
●『外交』(2017年5・6月号)