「皇室外交」と象徴天皇制 1960~1975年――昭和天皇訪欧から訪米へ
舟橋正真 著
ISBN:978-4-905497-79‐0、A5判上製、258頁、本体価格:3,800円、2019年刊
昭和天皇の「皇室外交」はどのように展開されたのか。首相官邸、外務省、宮内庁、皇室、与野党、そして外国政府、マスメディアの動きを丹念に追って検証する。
【著者】舟橋正真(ふなばし・せいしん)
1982年生。2016年、日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、立教大学立教学院史資料センター助教。博士(文学)
〈主要業績〉
「佐藤栄作内閣期の昭和天皇「皇室外交」」(河西秀哉編『戦後史のなかの象徴天皇制』吉田書店、2013年)、「昭和天皇の外遊とその晩年」(古川隆久・森暢平・茶谷誠一編『「昭和天皇実録」講義』(吉川弘文館、2015年)、「「皇室外交」とはなにか――「象徴」と「元首」」(吉田裕・瀬畑源・河西秀哉編『平成の天皇制とは何か』岩波書店、2017年)、「高度経済成長期の香淳皇后と美智子妃」(森暢平・河西秀哉編『皇后四代の歴史』吉川弘文館、2018年)など。
【目 次】
序論
第一章 戦後の昭和天皇外遊構想 一九五二~一九七〇年
はじめに
第一節 戦後「皇室外交」の始動
第二節 池田内閣の天皇外遊構想
第二節 佐藤内閣の天皇初外遊計画
おわりに
第二章 昭和天皇訪欧と政治 一九七〇~一九七一年
はじめに
第一節 天皇訪欧交渉の政治力学
第二節 天皇訪欧の正式決定
第三節 天皇訪欧抗議行動への対応
第四節 天皇訪欧と戦争責任問題
おわりに
第三章 昭和天皇訪米問題の政治力学 一九七一〜一九七四年
はじめに
第一節 天皇訪米問題の始動
第二節 一九七二年天皇訪米問題
第三節 一九七三年天皇訪米の推進と延期
第四節 一九七四年天皇訪米計画の白紙化
第五節 一九七四年フォード訪日と天皇訪米問題
おわりに
第四章 昭和天皇訪米と政治 一九七四~一九七五年
はじめに
第一節 天皇訪米の正式決定
第二節 天皇訪米政策の展開
第三節 天皇訪米の成果と問題点
おわりに
【書評・紹介】
●『同時代史研究』(第14号、2021年)、評者:井上正也氏(成蹊大学教授)
●『歴史評論』第850号(2021年2月)、評者:吉次公介氏(立命館大学)
●『日本史研究』(2020年11月)、評者:池田慎太郎氏