官邸主導と自民党政治――小泉政権の史的検証
奥健太郎・黒澤良編
ISBN:978-4-910590-00-4、A5判上製、550頁、本体価格4,500円、2022年刊
小泉政権誕生20年。新史料をもとに、政治学、行政学、経済学の視点から、歴史の対象として小泉政権を分析。
「官邸が主導権を握る政権運営の手法が批判的に検討される現在のような状況だからこそ、小泉政権が推し進めた官邸主導を通時的に振り返る意義があるように思う」(あとがき)
奥 健太郎(おく・けんたろう)
東海大学政治経済学部教授。2003年、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(法学)
黒澤 良(くろさわ・りょう)
学習院大学非常勤講師。1995年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程満期退学、博士(政治学)
河野 康子(こうの・やすこ)
法政大学名誉教授。1986年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程満期退学。法学博士
小宮 京(こみや・ひとし)
青山学院大学文学部教授。2008年、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)
出雲 明子(いずも・あきこ)
明治大学専門職大学院ガバナンス研究科教授。2008年、国際基督教大学大学院行政学研究科博士課程修了。博士(学術)
李 柱卿(イ ジュギョン)
釜山大学社会科学研究院研究教授。2011年法政大学大学院政治学研究科政治学専攻博士過程修了。博士(政治学)
岡﨑 加奈子(おかざき・かなこ)
法政大学兼任講師、東京経済大学・敬愛大学非常勤講師。2003年、法政大学大学院社会科学研究科政治学専攻博士課程修了。博士(政治学)
布田功治(ふだ・こうじ)
亜細亜大学経済学部准教授。2009年、東京大学大学院経済学研究科現代経済専攻博士課程修了。博士(経済学)
塚原 浩太郎(つかはら・こうたろう)
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程在籍中。
笹部 真理子(ささべ・まりこ)
一般財団法人行政管理研究センター客員研究員。2013年、学習院大学大学院政治学研究科博士後期課程修了。博士(政治学)
武田 知己(たけだ・ともき)
大東文化大学法学部教授。2000年、東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程中途退学。博士(政治学)
岡野 裕元(おかの・ひろもと)
一般財団法人行政管理研究センター研究員、青山学院大学文学部史学科講師(非常勤)、学習院大学法学部政治学科講師(非常勤)。2019年、学習院大学大学院政治学研究科政治学専攻博士後期課程修了。博士(政治学)
序 章 官邸主導と自民党政治の相克 ――本書の問題関心と主張【奥健太郎】
第1章 橋本行革と統治機構改革の政治過程 ――内閣機能強化を中心として――【河野康子】
第2章 経済財政諮問会議と事前審査制 【小宮 京】
第3章 地方への資源配分をめぐる経済財政諮問会議と自民党【出雲明子】
第4章 二つの党改革と連携選択【李 柱卿】
第5章 事前審査制の変容と国会 ――小泉政権初期の国会改革と国会運営――【岡崎加奈子】
第6章 不良債権処理政策と自民党――柳澤路線と竹中路線の連続性を手がかりとして――【布田功治】
第7章 小泉政権期における自民党政調会の集権化――政調会長と部会との関係から――【塚原浩太郎】
第8章 小泉政権期における自民党内の中央―地方関係――三位一体改革を中心として――【笹部真理子】
第9章 郵政民営化法案 ――何が異例であったのか【黒澤 良】
第10章 骨太の方針2006と自民党 ――歳出改革に関するプロジェクトチームに注目して――【奥 健太郎】
第11章 小泉内閣期の外交政策決定の歴史的位相 ――「強い首相」の外交のかたち――【武田知己】
第12章 公明党の立体的政策形成――「ヨコ」関係の軸となる国会議員・地方議員・事務局との協働ネットワーク―― 【岡野裕元】
参考資料 小泉内閣期の人事――党と政府――【奥 健太郎】
【書評・紹介】
●『同時代史研究』(同時代史学会)第16号(2023年)、評者:小口晃平氏
●月刊『公明』(2022年7月号)、評者:田中善一郎氏(東京工業大学名誉教授)
●『産経新聞』(2022年5月28日)、「専門書タチヨミ」コーナー
●『図書新聞』(2022年5月7日号)、評者:小林悠太氏(東海大学政治経済学部特任講師)
●『都市問題』(2022年4月号)、新刊紹介コーナー