オテル・ド・ブルターニュ
――第二次世界大戦とドイツ占領下のあるフランスの家族の物語
グレゴワール・コフマン 著 大嶋厚 訳
ISBN:978-4-910590-04-2、四六判並製、496頁、本体3,900円、2022年刊
第二次世界大戦下、ドイツ軍と勇敢に戦いレジスタンスにも参加した砲兵隊士官の祖父は、ある人物の処刑とどう関わっていたのか。歴史家である孫が丹念に調べ歩く。
ドイツ占領軍と一般市民の関係、対独協力とレジスタンスの間…。
【著者】グレゴワール・コフマン(Grégoire Kauffmann)
1973年生まれ。歴史家。専門は急進右翼研究。パリ政治学院准教授。著書にÉdouard Drumont, Perrin, 2008(2009年フランス元老院歴史書賞受賞)、Le nouveau FN. Les vieux habits du populisme, Seuil, 2016など
【訳者】大嶋 厚(おおしま・あつし)
1955年生まれ。翻訳者。上智大学大学院博士前期課程修了。元パリ日本文化会館副館長。
訳書にパトリック・ヴェイユ『フランス人とは何か』(共訳、明石書店、2019年)、ピエール・ビルンボーム『ヴィシーの教訓』(吉田書店、2021年)、ミシェル・ヴィノック『シャルル・ドゴール』(作品社、2021年)など、著書に『パリ、歴史を語る都市』(えにし書房、2020年)がある。
「歴史家グレゴワール・コフマンはフランス解放の両義性を取り上げながら、印象深いとともに勇気に満ちた物語を構成した。本書は、歴史的調査という分野を才気あふれる手法で刷新した」(ル・フィガロ紙)
「歴史家の研究成果と調査日誌と、家族に関する内省を織り交ぜて、乗り気でない両親の‶それは困る〟との意見にもかかわらず、著者は祖父の足跡を再構築してみせる」(ル・モンド紙)
【書評・紹介】
●『週刊文春』(2024年10月17日号)「私の読書日記」にて紹介(鹿島茂氏・フランス文学者)