続 ある少年H――わが「失楽園」

石崎晴己 著
ISBN:978-4-910590-13-4四六判並製、244頁、本体価格:2,000円、2023年8月刊


「目まぐるしく変化した戦後東京…特異な時代を果敢に生きた普通の男の子の姿を、ありのままに描く。
サルトルやE・トッド研究の第一人者が昭和の少年時代を振り返る。好評第2弾!



著者】石崎晴己(いしざき・はるみ)
フランス文学者、青山学院大学名誉教授。1940年生まれ。
早稲田大学文学部仏文科卒、同大学院博士課程単位取得満期退学。ナンシー大学博士課程に留学ののち、立正女子大学(現、文教大学)助教授、青山学院大学文学部教授、同学部長、青山学院大学総合文化政策学部教授、同学部長等を歴任。ジャン=ポール・サルトルを専門とする。ブルデューやエマニュエル・トッドの翻訳書も数多く刊行している。


 【目次】 
一 祖父の死あれがニコライ堂だよ/祖父は孤独の中で逝った/黒澤の『生きる』での通夜/思春期とは、楽園追放か? ほか

二 友達のいる情景廁(便所)の小窓がガラッと開いた/「バカと鋏は使いようで切れる」/「トム・ソーヤーみたいなことは、しちゃだめよ」/クラシック事始め――『ファンタジア』  ほか


三 「ブーちゃん」今村昌平の「豚コンプレックス」 ?/正しい美貌と邪淫の美貌/醜男サルトルのケース/前の席の女子 ほか


四 半魚人とグレース・ケリー白の水着の危うさ/『あばれ獅子』と『肉の蝋人形』/蝋人形ファンタスム/提出日記 ほか


五 グレイトマンよりグッドマンに教科書に墨を塗る――『瀬戸内少年野球団』/立会川と旗ヶ岡八幡神社/校舎内土足歩行制「与えられた民主主義を……」  ほか


【書評・紹介】
●『週刊文春』2023年9月28日号
●『週刊読書人』2023年9月8日号