「外国人の人権」の社会学 [増補普及版]――外国人へのまなざしと偽装査証、少年非行、LGBT、そしてヘイト

丹野清人 著
ISBN:978-4-910590-14-1、四六判並製、384頁、本体価格:3,500円、2023年9月29日刊


外国人に「人権」はあるのか――。
在留特別許可の発付をめぐる事件を分析し、国家としての日本が、外国人にいかなるまなざしを向けているのかを考察。
――2018年刊行の旧版に3章分を追加した増補版――


【著者】丹野清人(たんの・きよと)

東京都立大学大学院人文科学研究科社会行動学専攻 教授
1966 年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科社会問題社会政策専攻博士課程単位修得退学。博士(社会学)。
著書に、『越境する雇用システムと外国人労働者』(東京大学出版会、2007年)、『顔の見えない定住化』(共著、名古屋大学出版会、2005 年)、『国籍の境界を考える』(吉田書店、2013 年。増補版=2020 年)、『移動と定住の社会学』(共著、放送大学教育振興会、2016 年)など。


【目次】
序論 外国人からアプローチする比較人権社会学
第1章 「偽装」日系人の法社会学――日本はどのように外国人労働者を受け入れてきたのか
 
第2章 外国人少年非行の社会学
 
第3章 LGBT外国人と退去強制の社会学――マイノリティのマイノリティ(外国人性的少数者)の権利は保護されるのか
 
第4章 LGBT外国人と退去強制後の危惧の社会学
 
第5章 ヘイトデモ禁止の社会学――川崎からヘイトスピーチ問題を考える
 
第6章 外国人労働者から眺める日本的経営――外国人労働者の存在は企業と地域をみる眼に何を加えたのか
 
第7章 「外国人の人権」の社会学
 
第8章 「外国人の人権」再審――在留資格の歴史社会学からアプローチする「定住者」
 
第9章 在留特別許可を正当化する論理の発見――憲法秩序からのアプローチ
 
第10章 日本型「外国人の人権」の評価システムを考える――「外国人の人権」から「外国人を含む人権」への認識論的視座の転換